《MUMEI》 「そんな熱くなるな。 いつもの冷静さを欠いているぞ。」 「…はい。」 しっかりな、と言う言葉を残され、 電話が終了した。 「あ゛〜くそ!」 将貴は天を仰ぎ、 両目を閉じた。 図星だ。 今の俺には冷静さの欠片もない。 イライラを募らせながら、 再度伊達眼鏡をかけ、 髪をぺったんこにした。 「何なんだよ、ワイルドチルドレン。 俺に何の用があるって言うんだよ!」 バンッ!! 隣りの壁を一発殴る。 壁は罅(ヒビ)が入り、 パラパラと破片が崩れ落ちた。 こうなりゃこっちにも考えがある。 密かな企みを抱きつつ、 教室へ戻ろうと足を向けた。 前へ |次へ |
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