《MUMEI》

遠くから自分を呼ぶ声がする。


「気分はどうじゃ?ジャックや。」


「良好です。マスター。」


人工の瞳孔が目を開けると同時に照準を合わせる。


「マスター?何かお痩せになってませんか?」


「ふふ、そうかもしれんのう、儂の全てをお前に注いだからのぅ、今一度自分をよく見てごらん。」


そうして促されるままジャックは鏡と向き合った。


元々の自分の姿と変わりない、が、皮膚も瞳も肌も、髪の一本一本まで、まるで人間と同じようだ。


「マスター…これは…。」


「可愛い儂の初めの息子の形はかえとうなかったからな…、パーツや皮膚、全てを最新型にした。これでお前も半永久的に生きられる。」


「ありがとうございます、マスター…あ、音声も…。」


「その通り!今のお前ならカナリアにも負けぬ歌が歌えるぞい。まぁお前は設定が男じゃからあの高音は出んがな。」


「マスター…ありがとうございます、それで…お別れはいつに…。」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫