《MUMEI》 「猪狩お前…」 「…なんすか?」 足を止める猪狩。 「お前は…」 「…はっきり言えばいいだろ。」 「?」 「ムカついてんだろ? 俺に。 俺のせいで学校追い出されたようなもんだからな。 当然と言えば当然な話だ。 けど俺は謝る気なんてさらさらない。 あんたも俺から居場所を奪ったんだ。 同罪だろ?」 「はぁ…」 呆れ顔のヤマト。 (やっぱこいつガキだな… 何もわかってね〜。 勝手な思い込みからひねくれてんだな。 図体は立派な癖にホントのこと聞く勇気はない。 ホントのこと聞く勇気がないから思い込みを真実って信じて疑わない。 完璧悪循環。 もったいね〜やつだ。) 「俺は別にお前を悪く思ったことはない。」 「あ?」 「それだけだ。」 (そして先生もこの性格だからな… ホントのことを深く話したがらない。 結論だけ言って終わり。 だから誤解を招くんだよ…) 「北村?」 「ん、なんでしょ?」 「…古田の葬式には行ったか?」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |