《MUMEI》
交流会逆鬼ごっこ15
一ノ宮次朗視点


美しい僕が、こんな雨の中、歩くなんてなー


この傘も真っ黒で可愛く無いしー


街は遠いしー


あーめんどくさい


それでも、街までやってきた僕は偉い


えーと、ここにいるのは用務員だけだっけ?


特典、家電だし


皆最初は指定された鬼を追いかけてるらしいから


静か…


ダダダダダダダダダ!


「失礼っ!」

「ん?」


あれ…


ドドドドドドッ!!


「待ちやがれーっ!」


…あれ?


「待ちやがれーっ!」

「れー!」


んー?


もう、追い詰められてる?


あの


Z組の鬼の


新米SP


一応ベテランは可哀想だから、新米になったらしいけど


「囲めーっ!」

「後ろは塞いだぜ!」

「右もオッケー!」

「左任せろ!」

「進行方向!」

「今塞ぐ!」


…早くも、大ピンチ?


それにしても、皆、可哀想だな


あんなに必死で、醜くて


美しい僕が視界に入らないなんて


本当に、可哀想

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫