《MUMEI》

翌日
学校から帰る時、凄い雨だった

傘が役に立たないほどの雨
姉さんからメールが来た

嘘!電車、止まってるのぉ?!

乗り換え駅から先の電車が大雨で、止まってるらしい

ターミナル駅は物凄い混雑だった

姉さんと、合流した俺


姉 「翔太、まだ電車動いて ないよ」

翔太 「バス亭も、凄い人だ ったよ」

姉 「お母さん、出掛けてる のよ、お母さん、運転下 手だから、迎え頼まない 方が良いわよね」

翔太 「うん、事故られたら 厄介だもんね」

そんな会話をしてた時
駅に放送が流れたんだ

運転再開したみたいだ

母さんに、電車動いたから心配しないで

と、メールをして
姉さんと電車に乗ったんだ
物凄いラッシュだった

苦しい…

人波に押されながら、電車に乗り込んだ俺達

ようやく、扉が閉まり
電車が発進したんだ

姉 「!…」

目の前の姉さんが、後ろを見たんだ

翔太 「?…」

姉 「…」

どしたんだろ?

姉 「!…」

姉さんが、また、後ろを見た

姉さんの後ろに、変なオッサンが居た

まさか…?!痴漢

翔太 「姉さん、きつくない ?、俺、かばん退けるね」
そう、話し掛けて
手にもってた鞄を力任せに動かして

姉さんと、オッサンの間に割り込んだんだ

姉さんと目が合った

姉さん、

ありがと

唇が、そう動いたんだ

声に、出さなかったけど


次の駅で、また、人が沢山乗って来た

ムリだよ

痛て!、誰か、足踏んだ

ぐぁっ…押し潰される


姉さんと、身体が密着しちゃったんだ

姉さんの足の間に、俺の右足が…

姉さんの胸が、密着してる…

ヤバい…

立っちゃった…

姉 「…」

姉さんと、目が合ったんだけど

俺、目を逸らしたんだ

姉 「…」

次の駅は、降りる人が沢山居る駅だった

いったん、車内が空いたんだけど
いつもと違って、沢山の人が乗って来たんだ

俺、姉さんから離れたんだけど
姉さんが俺の腕を引っ張ったんだ

あの、変なオッサンが姉さんにピッタリくっつこうとしてた!

俺、強引に、姉さんとオッサンの間に身体を入れたんだ

姉さんを壁ぎわにして、
オッサンが姉さんに近付けないようにしたんだ


!ヤバすぎ

姉さんの胸の柔らかさがモロに、伝わって来る

俺、勃起したモノが
姉さんと密着しちゃってた
壁を手で押して
姉さんから、身体を離そうとしたんだけど

人並みの力に押されて

姉 「大丈夫だよ、翔太」

姉さん、俺にそう言ったんだ

何も話さないまま

姉さんと身体が密着した状態だった

次の駅に着いた時

翔太 「痛!!」

足に痛みが走った

何だ?

ようやく、降りる駅に着いた俺達

人を押し退けながら

翔太 「すみません、降りま す」

そう言いながら

姉さんと、駅に降りたんだ

太股がズキズキしてた

姉 「どうしたの?」

翔太 「うん?、大丈夫」

……

帰宅して、ズボンを脱いでビックリした俺

太股に、何か刺されたみたいだった

血が出た後が有ったんだ


姉さんがプンプンに怒ってた

母さんも、ちょうど帰宅したとこで

姉 「痴漢から、翔太が守っ てくれたんだけど、翔太 、足に何か刺されたみた いなのよ!」

母 「大丈夫?、翔太」

翔太 「うん…たいした事な いよ」

母 「見せてごらんなさい」

…安全ピンか何かで刺されたみたいだったんだ

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