《MUMEI》

姉さん、まだ、プンプンだった

姉 「痴漢なんて最低よ!」

母 「気をつけなさいね」

姉 「うん…気をつけてるけ ど…」

母 「普段は朝だけよね、混 むのは

「翔太、綾奈と一緒に通学 しなさい」

翔太 「えっ…」

母 「少し早く出れば良いだ けでしょ、頼んだわよ」

翔太 「…」

有無を言わさない
母さんの言葉だった

夕食後、部屋にこもってた俺

…姉さん、気付いてるよなぁ…

俺が、勃起しちゃってたの…

顔、合わせたくないのに

毎朝一緒なんて

憂鬱だよ

…けど…

姉さんの胸

柔らかかったなぁ

手の平で触ったら、どんな感じなんだろ?

また

姉さんを想像して
右手を動かした、俺だった
……

翌朝から、姉さんと一緒に通学したんだ

多少混んでるけど

あんなラッシュはそうそう無い

なるべく身体が触れないようにしながら

毎朝通学してたんだ

……

姉さん、普通に俺に話し掛けてるけど

俺、変に意識しちゃって

毎朝、憂鬱だったんだ

……

日曜の昼

部屋のドアがノックされたんだ

姉 「翔太、ちょっといいか なぁ? 」

翔太 「うん」

姉さんが部屋に来た

姉 「…ねぇ…なんか私を避 けてない?」

翔太 「べつに…」

姉 「…気にしてるの?」

翔太 「な、何を?…」

姉 「…」

翔太 「…」

姉 「…生理現象なんだから 、気にしなくていいんだ よ」

「私は、何とも思ってない し、翔太が助けてくれた の、感謝してるよ」

翔太 「…」

やっぱ、気付いてるよなぁ…

姉 「…変に、避けられの、 嫌だなぁ」

翔太 「うん…ごめん…」

姉 「謝る事じゃないよ」
「翔太、悪くないよ」

翔太 「けど…」

姉 「…わかんないけど…」
「普通なんじゃないの?」

翔太 「普通?」

姉 「うん…」

翔太 「姉さん、うち、普通 だと思う?」

姉 「…お風呂の事?」

翔太 「うん…」

姉 「んー、あんまりないん じゃないかなぁ」

「けど、悪い事じゃないし 、他所は他所、家は家で 良いんじゃないかな」

翔太 「…」

姉 「翔太は嫌なの?」

翔太 「姉さんさぁ」
「父さんや、俺に、裸見ら れるの、嫌じゃないの?」
姉 「……」

翔太 「…」

姉 「正直、何年か前は嫌だ ったよ」

「翔太も、今、そうなんで しょ?」

翔太 「…」

姉 「家族だしね」
「まぁ、我が家は独特なん でしょ」

「この前の旅行の時にね」

「お父さんも、お母さんも 気にしてたよ」

「翔太が、そういう時期な んだって」

翔太 「…」

姉 「異性を意識するのは普 通の事でしょ」

「私だって、翔太の、チラ 見した事あるし」

「翔太が私をチラ見してる のも、知ってるけど」

翔太 「姉さん、見せてよ」

姉 「えっ?」

翔太 「あっ…いや…」

俺、何言ってんだ

翔太 「お、俺、本屋行かな きゃ」

慌てて部屋を飛び出した俺
チャリンコで激走して、家から離れたんだ

はぁ、はぁ、はぁ

息が苦しかった

何考えてんだ、俺…

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