《MUMEI》
絶体絶命 1
「ほらグルだろ」ダスティが言った。
「生きてたか?」ホークが笑う。
スタンとハーリーがフランクに肩を貸す。
ビリーとマードックも苦しそうな表情だが何とか起き上がった。
オランウータンはマキの前に立ってガードしている。
皆が冷たい視線をマキに向けるので、アニマルが怒った。
「バカヤロー。脅されて仕方なくだ。考えてもみろ。オレたちを応援してオレたちが全滅になったら、一人残されたマキはどうなる?」
「オランウータンに泣かされるな」ダスティが言った。
「まあいい。オレがぶちのめすから、ホーク。マキを頼む」
「わかったぜ」ホークが笑う。「マキの疑いを晴らしてあげよう」
アニマルが出てきたのでマキは緊張の面持ち。
アニマルは睨みながらオランウータンに近づくと、いきなり顔面にメガトンパンチ!
怒ったオランウータンがやり返すが交わすと、左右のフックからボディに膝蹴り。
ホークがマキに向かって走ると、オランウータンも走った。待ってましたとばかりホークは振り向きざまのマッドマックスラリアット!
オランウータンがダウン。アニマルがすかさずジャンピングエルボードロップ!
流れが速い。無理やり起こすとバックに回り肩車でオランウータンを持ち上げる。ホークはすでに枝の上にいた。
ダイビングラリアット!
オランウータンはアニマルの肩から一回転して激しく落ちた。

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