《MUMEI》 県営武道館ロビー。 「はぁ…はぁ…」 アップを続ける海南。 「ったく…」 (軽めにって言ったのによ。 結局全力でやりやがった… 気持ちが乗ってんのはいいけどよ。 こういう時抑えがきかねえのが千葉の欠点だな。 気持ちが空回りしなきゃいいんだが…) 「ふぅ…」 (まぁ… クールな反面こういう熱い部分があんのは嫌いじゃねえ。 ここで余計なこと言って水差す必要もねえわな。) 「監督〜ッ!!」 「あ?」 「ちわっす〜♪」 (恭介さん…) 「おぉ…水川。来てたんか。」 「うっす。」 「おっ。 赤高のコーチも一緒か。」 「ちわ〜っすッ♪」 「お互い残ったな。」 「ですね。 そっちはちょっとやばそうなのと当たるみたいすけど。」 「あ〜... ま、何とかなんじゃね〜の?」 「…」 ボソッ… (恭介?) 「ん?」 (海南の監督さんっていっつもこんな感じなの?) 「だよ?知らなかった?」 「へぇ…」 (嫌いじゃないかも…) 話すクロたち。 「恭介さん…」 そのクロたちに近づく千葉。 「千葉ぁッ!! ようやくここまで来たな!!」 「…はい。」 「頑張れよ〜ッ!! 俺たちが果たせなかった打倒聖龍!! お前がやれ!!」 「…そのつもりです。」 「千葉。」 (クロさん…) 「決勝で…な。」 「…はい。」 前へ |次へ |
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