《MUMEI》 …………… 3年前。 …………… 合宿所。体育館。 ガンッ!! ガンッ!! 「ふぅ…」 「ま〜た居残ってんのかお前は。」 「お…お疲れっす。」 「たはは!! 話す時緊張しなくていいから。」 「す…すいません…」 「ま…徐々にでいいや。」 「はい…」 「つーか千葉。 お前オーバーワークは良くねえぞ?」 「わかってんすけどね… 久々のハンドが楽しくて… 先輩たちにも早く追い付きたいし、 それに… 今の頑張り次第でこれから入って来る同じ1年の奴らに差つけれるじゃないすか? それが何か…嬉しくて。」 「気持ちはわかっけどよ。 お前まだ中学卒業したばっかだろ。 お前のハンドはまだまだこれから。 ホレッ。」 パシッ… 「あっ…」 「少しは安め。 それはおごりな?」 …………… 先輩から飲み物をおごってもらう。 そういうのとか中学ん時は経験したことなくて、 ちょっと大人になったような気がして、 少し違和感感じたけど、 なんだか嬉しかった。 …………… 「あざっす… み…ず…かわ先輩…」 「そ。正解。 水川恭介。 覚えてくれな。」 (…知ってますよ。) …………… 恭介さんからすれば俺はただの推薦組の1年かもしんなかったけど、 俺は恭介さんのこと知ってた。 他のやつから見れば別段なんてことないただの高校2年生に見えんだろうけどさ、 俺からすればこの人と話すのはすげ〜ドキドキして、 最初の頃は有名人と話してるようなそんな感覚だった。 前へ |次へ |
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