《MUMEI》

……………













2年前。


高総体。













……………













「…」



「…」



「…」














(すげぇ…静寂だ…)














「ピッ!!」















(恭介さん…)













バシッ!!













「や…」














ドドドドドワーワーッ!!!!!!!!!



「うわぁぁぁぁぁぁッ!!!!!」



ドドドドドワーワーッ!!!!!!!!!














……………













この年…


恭介さんは宿敵赤高を破って、


1年越しのリベンジを果たした。


ベンチの俺に出場のチャンスはなかったけど、


俺は、


海南史上最高の試合の目撃者となった。


しかし、


その栄光は一瞬。


わずか数時間後に、


王者聖龍に破れた恭介さんは、


泣きもせずに俺たちに後を託した。


途中出場という形で試合に出た俺は、


この時は何もできず、


ただひたすらに自分の力のなさを嘆いた。












……………













「…すいませんでした恭介さん。」



「え?」



「俺のせいで…」



「は?」



「俺があそこで決めてれば…」



「…バ〜カ。関係ね〜よ。」



「けどッ!!」



ガシッ…!!



「お前はこっからだ。


打倒聖龍!!


絶対やれよ?」



「…はいッ!!!!!」

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