《MUMEI》 生贄 7服を脱がされたアイは、パープルのセクシーな水着を身につけていた。 「なぜ水着なんだ?」 「川で泳ぐこともあるかと思って」アイは笑う。 「嘘つけ。ビキニの中に盗聴器でも隠してるんだろ?」 「まさか」 アイは焦った。水着を取られてしまう。全裸を晒すのは恥ずかしい。それに危険だ。犯されてしまう。 「おい。水着を上下とも剥がせ」 「待って! 待って!」 男たちが淫らな笑顔で迫る。アイは腰を引いた。 「やめなさいよ!」 マキの怒鳴り声に、皆の動きが止まった。 「何?」アドニスが危ない笑顔でマキを見る。 マキは内心ドキドキしていたが、強気の目でアドニスを見た。 アドニスはますます嬉しそうな顔をすると、両拳を合わせながら歩いてきた。 「ボカボカボカ」 マキは慌てた。まずい。おなかに来る。今度こそやられる。 「ボカボカボカ」 「待ってください。違うんです!」 「マキ。さっき何て言った?」 「ごめんなさい」 「ごめんなさいなんて言ってないだろ。何て言った?」 アドニスが来る。マキは腹筋に力を入れた。 「もう口を挟みません。ごめんなさい」 必死に謝るマキを見て、アドニスは燃えた。返って逆効果だ。 「何て言ったかって聞いてんだぞ」 前へ |次へ |
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