《MUMEI》

涙が止まらなかった

姉 「翔太」

翔太 「…今まで通りは…」
「もう、ムリ…」

「俺、わかったんだ」

「姉さんが、告られて、凄 く嫌だった」

「お風呂だって、姉さんの 裸を意識してるんじゃな いよ」

「…前は…姉さんの裸見て も、」

「ラッキー、ぐらいにしか 思わなかった」

「急に、意識しだしたのは 、…」

「俺、姉さんを好きだから だよ」

「好きな子の裸だから…」

「…俺…どうしたらいいん だろ…」

姉 「翔太…」

「こんな、エッチな事、し ちゃったから」

「今は、そんな風に思うだ けよ」

翔太 「そうなら…」

「俺、楽だよね」

俺、立ち上がって
服を着たんだ

翔太 「ごめん、姉さん」

「俺の事はほっといて」

姉 「翔太…」

翔太 「姉さんに、迷惑かけ たくないから」

そう言って

部屋から出たんだ


姉 「どこ行くの?…」


翔太 「ひとりに、なりたい んだ」

あてもなく
チャリンコに乗って家から出たんだ


俺、

姉さんを、ホントに好きなんだ

何でだろ?

何で、姉さんなんだろ?


苦しいなぁ

こんなんなら
気づかなければよかった

ただ、姉さんの裸を意識してるだけなら

いつか、乗り切れる

そう、思ってたのに


もう…

どうしょうもないなぁ

……

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