《MUMEI》

その剣は本物そっくりで上出来だった。


「ヒョーリに合わせて作ったか?」


「はい!バッチリです!重さも出来るだけ軽くしましたし、棘坂さんでも持てる重さです」


「良し合格だ」


「ありがとうございます、監督!」


剣を持った男子は、雹里に近づき腰にさしてあげた。


「ありがとう」


雹里はニコッと男子生徒に笑いかけた。


すると男子の顔がほんのり赤くなった。


星羅はその瞬間を見逃さなかった。

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