《MUMEI》

僕の顔は、そんな変な色になっているのか…


今は、顔色なんてどうでもいい


そんな事より、聞かねばならない事がある


どうして鬼が地下の牢屋にいるのか…だ



僕が口を開こうとするとそれを遮るかのように、ゴローさんは右手を突き出した


「ああ、よいよい。口を開かずとも、お前の聞きたい事は、わかっておるわ」



ゴローさんは、ボサボサな頭を掻きながら、面倒臭そうに話を続ける


「あの鬼は、ワシの命を狙っておったプロの殺し屋じゃ。引っつかまえて、雇い主を吐かせようとしとるんじゃが…これが中々、しぶとくてのぉ」



「…妖怪が殺し屋を?…よ、妖怪も働くんですね…」


我ながら、ピントのズレた返しだと思う

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