《MUMEI》

「すぐまた会えるよ」


檜泉は雹里の耳元で囁き頬にチュッと小さなキスを落とした。


「え?」


雹里は扉の中へと吸い込まれていった。


扉の前には雹里が腰に差していた剣が落ちていた、檜泉はその剣を拾うとニヤリと笑った。



すると外壁のような扉はどこかへ消えてしまった。



扉の中に吸い込まれた雹里は森の中の地面に倒れていた。


目立った外傷もなくただ気絶しているだけだった。

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