《MUMEI》

夢中だったのかな?

ドキドキしながら

このまま、時間が止まれば良いのにって思ってた


姉 「……」

翔太 「…!」
「痛っ…」

姉 「翔太、降りる駅だよ」

翔太 「えっ…あっ…」
「すみません、降ります」

我に返り
姉さんから逃げるように、人を押し退け
電車の扉が閉まる直前に
何とか降りれたんだ

ふぅ…危ない…

……姉さん…

俺の…アレ…
思いっ切り掴んだんだ

痛かった

ビックリした…


俺……姉さんを

痴漢しちゃったんだ…


顔、合わせられないょ…


どうしよう…


……

夕方

帰宅する前に
俺が出した答えは


しらばっくれる


だった


姉さんが、何か言って来たら
その場で考えよう


母さんとかに

姉さんが話したら…


…その場で……

父さんに、殴られるな

きっと…


無かった事に…

だから

しらばっくれよう


……

家で、姉さん
いつも通りだったし

母さんも

父さんも、普段と変わらなかった


ただ、俺一人

ビクビクしてるだけだったんだ


いつ、言われるか?


もしかしたら
母さん達、知ってるんじゃないか?


食後
直ぐに部屋に逃げ込んだんだ

けど

落ち着かなかった


その日は、何事もなかったんだ


こんなに、ビクビクしてるのに

夜中

姉さんの
あの、柔らかい、お尻の感触を思い出しながら

右手で…

自分を慰め出した俺


…触りたい

もっと、姉さんに

姉さんの、色んな所に

……姉さん…


うっ……


ティッシュの中に
白い液を吐き出した俺


…はぁ…


興奮と、自己嫌悪が交互に俺の中を駆け巡ってた

出したばっかりなのに

まだ、俺のモノは
硬く、反り返っていたんだ
……

翌朝

いつもと同じように
姉さんと電車に乗った

姉さん、昨日の事
何も言わない

けど、

俺も、姉さんも無口だったんだ

……

やっぱ、

もう、姉さんと一緒に居たら、ダメだ


俺…


翔太 「あっ、俺、降りなき ゃ、行くね」

姉 「…」

俺の降りる駅

姉さんも、電車から降りたんだ

翔太 「…?」

人混みの中
姉さんが俺に言ったんだ

姉 「今日は触らないんだ? 」

翔太 「!……」


真顔で、そう、俺に言った姉さんだった


姉 「翔太、帰りに話しがあ るから」

姉さんと
学校帰りに待ち合わせする約束をしたんだ…


何も無く

済まされるはず、ないよな
母さん達にも
きっと、話される


父さんに、殴られる…


仕方ないよね…


俺が、悪いんだから…


家出したい気持ちだった


けど、行くあてもないし
そんな勇気も無いし


もう……どうしようもないよね…

……

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