《MUMEI》

「ぎゃー!!」
「ぅわ〜!!あきらー♪♪」
「えっ、な…何?」

箱の中から現れたのは、綺麗な…女の人?

(お…女の人、プレゼントってどういう事?)

絶叫するくるみちゃんを落ち着かせようと抱きしめ、改めて箱の方を見るとチャイナ服を着た黒髪のなかなかの美人さんがこっちを見つめていた。

「フタがなかなか開かなかったからさ、焦ったよ〜もう、バカ力だなぁ〜…」

聞いた事のあるような声に、黒髪に鼻筋の通った見た事のあるような容姿。

「あ、僕がプレゼントだよ…ア・キ・ラ♪」
「ジェ…ジェイミー!?」

それは綺麗なお化粧をしていたけど、確実にあの…ジェイミーだった。

「一人じゃ出られないよ〜♪」
「あ、うん…そうだね///」

ジェイミーは僕に向かって両腕を広げてきたので出るのを手伝おうと側まで行くと、腕を捕まれてそのままジェイミーに抱き寄せられて、首に腕を廻されるとそのまま何故か僕がジェイミーをお姫様抱っこするような体勢にさせられてしまった。

「ぅわ///」
「きゃっ♪アキラ〜カッコいい〜///」

意外と軽いジェイミーを抱えると、抱きついてきていたジェイミーのその胸に真新しいカメラが見えた。

「あ…カメラ…」

そう言うと、ジェイミーは僕に向かってニコッと笑いかけてきた。

「コレも、プレゼントね♪」




「あ〜ジェイミーが写ってる♪」
「本当だ…」

リビングのソファーに皆で座りながらみんなでプレゼントのデジタルカメラの画面を覗き込んでいた。

「中で待ってるの暇だったからね〜試しに僕の写真撮ってみたんだ、僕のグラビアだよ〜♪」
「グラビアというのは凸版印刷技術の事だ、だからそれはただの写真…」

カシャっ♪

「サンタさん怖い顔〜♪」

僕と一緒にカメラをいじっていたくるみちゃんが、いきなり克哉サンタさんに向かってシャッターを切りはじめた。

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