《MUMEI》
危ない橋 1
8人のタフガイは、マキとアイを守りながら、険しい道を歩いていく。
フランクがTシャツを脱ぐと、さりげなくアイに渡した。
「ありがとう」
アイはTシャツを着た。サイズが大きいから、ちょうど膝上まで隠れる。
それを見ていたアニマルも、素早くTシャツを脱いでマキに渡した。
「ありがとう」
マキも照れながらTシャツを着た。アニマルとフランクの見事にビルドアップされた上半身に、マキとアイは目を輝かせた。
二人の美女の水着姿に燃えていたダスティは、残念がった。
「余計なことを。せっかくの目の保養を…イテッ」
ダスティは頭を押さえて後ろを見た。
「なぜマードックの心の叫びを代弁したのに殴られなきゃいけない?」
チョークスリーパー!
「嘘です…嘘です…」
皆は笑った。
ハーリーがアイに聞く。
「アイ。道が違うぞ」
「こっちが近道なのよ」
「マキ」ホークが聞く。「二人とも無事だったのか?」
「何とか。最悪の事態は避けられたけど」
マキが俯くと、アイが明るく言った。
「危うく二人とも裸にされて、犯されるところだったから」
「アイさん」マキは顔を赤くする。
「スリリングだったねマキ」
「スリリングとは言わない」アニマルがアイを軽く睨んだ。
「無事で良かった」フランクがしみじみ呟く。

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