《MUMEI》
交流会逆鬼ごっこ34
「と、言う訳だ」

「ちょっと待て」


だったら何で今ここに薫がいねーんだ?


「スズキクン関連の交渉と説明の邪魔されたく無かったから…」

「…ま、ことっ…」

「薫」


必死に走ってくる薫


良かった、無事だったんだな


「…撒いてきたんだけど、早かったな、意外と。

じゃあ、始めよう」

「…っ」


暁の足が俺めがけて飛んできた


予想以上に、はえーな


…けど


「やるな」


ギリギリ、避けられた


「そうでなくちゃ、つまらない」


その後も、暁の攻撃は続く


避けるのに精一杯だから、暁の言葉に答える余裕も無い


つーか


「さすが、神澤のお気に入りだな」

「暁、約束」

「守ってるだろう?」


余裕だな、暁!


確かに俺は傷付いてねーけど


寸止め、してるよーには思えねーぞ


「本当に、寸止め?」


ほら、薫も疑ってるし


「…当たらなければ、同じだろう?」


いや、違うし!


「違う」


そう言って、薫は俺に加勢しようとした


けど


「来たら、本気、出すぞ?」


暁の一言で、止まった

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