《MUMEI》
挑発?
あの日から
何が変わったって

姉さんと、エッチな事しなくなっただけで

後は何も変わらなかった


満員電車の中で姉さんと身体が触れ合っても

姉さん、避けないし

風呂上がりなんか下着姿でウロチョロしてるし


母さんも姉さんに

母 「綾奈、はしたない格好 でウロチョロしないの」

と、注意してたけど

姉 「いいじゃない」
「翔太に、素っ裸だって見 せてるんだから」

「家の中ぐらい、ルーズに させてよ」

と、姉さん、言うんだ

俺、なるべく見ないようにしてた

テレビ見てる時も

姉さん、スカートで足抱えるから

パンツ、丸見えだったりしてるし

父さんも
目のやり場に困ってるような仕種があったんだ


………
………

文化祭が終わった頃

週末、家族旅行に行く事になったんだ

ディズニーリゾートへ泊まり掛けで


姉さんが言い出したんだ

温泉は、もう飽きたよって

たまには子供達に合わせよう

と、父さんが言ったんだ

父さん、また、海外だから
ゆっくりしたいはずなのに

金曜の夕方出発したんだ


有名ホテルのスイートルームだった


豪華な食事
綺麗な夜景

恒例の、家族4人での入浴
父 「翔太、だいぶ平気にな ったのか?」

翔太 「んなわけなぃっしょ …」

姉 「見ないようにしてるん だ?」

「お母さんと、私を」

からかうように姉さんが言ったんだ

翔太 「…」

父 「そうかぁ」
「まぁ、そのうちなれるさ 、翔太、背中流してやろ うか」

父さんに、背中を洗われた俺

姉 「見たいなら見ればいい のに」

「私なんて、お父さんのも 翔太のも、しっかり見て るよ」

母 「綾奈だって、昔は気に した時期あったじゃない ? 」

姉 「昔はね」
「今は別に…」

「家族だしね、見られても 、見ても、全然平気よ」

母 「お母さんも、平気よ」

「翔太の思春期は、長いわ ねぇ」

父 「男はな、色々あるんだ よ」

「女性にはわからないかも しれないけどな」

父さん、そう言ったんだ


……

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