《MUMEI》
悪意?
父さんが
海外に仕事に行った

また、3人の生活になったんだ

その日の夜

母さんにリビングに呼ばれたんだ


母 「翔太、誤解しないで聞 いてね」

母さん、そう前置きをして
母 「女性に興味を持つのは 悪い事じゃないわ」

「思春期の男の子だから当 たり前よ」

「…翔太」

「セックスってね」
「子供を作る行為なの」

「翔太がセックスに興味を 持つのも普通の事なの」

「けど、」
「それだけで、女の子と、 そういう行為しちゃダメ よ」

翔太 「…わかってるょ」

母 「綾奈が心配してるのに はね、訳があるの」

「昔、綾奈、ちょっと嫌な 思いした事あってね…」

「翔太は、そういう人じゃ ないって、みんな信じて るわ」

「けど、心配はしちゃうの 、わかるわよね」

諭すように話す、母さんだった

翔太 「…」

母 「お父さんとも話したん だけどね」

「他所の家と違って」
「家族の裸、見てるでしょ ?」

「だから、余計、気になっ ちゃうのかもしれないっ て、お父さんも言ってた わ」

「前に、私に、良く見せて って言ったわよね?」

翔太 「…」

母 「そう言う気持ちを」
「翔太を慕って来る女の子 に向けちゃダメよ」

「大好きな人と」
「来る時期が来たら、する ことだから」

「余計な心配して、ごめん なさいね」

「一応、話しとかなきゃっ て、思ったの」

翔太 「…そう…」

母 「…」

母さんが俺を見てた

翔太 「何?」

母 「ねぇ、翔太」
「貴方は、母さんや、綾奈 とお風呂入るの嫌?」

翔太 「…」

「嫌って言うか」

「…何で、父さんは立たな いのか、不思議…」

「父さんと、母さんが、セ ックスしたから、姉さん や俺が産まれたわけでし ょ?」

「父さんは、母さんの裸見 ても、平気なの?」

母 「そうね」
「時と場合によるのよ」

「お風呂は、そういった事 とは別の場所」

「そういう意識を持てるよ うになるわ」

「翔太も、そのうちね」

翔太 「…」

「当分、ムリかも…」

母 「急ぐ事ないわ」

「自然と、そうなるわよ」

翔太 「それまで嫌じゃない ?」

母 「母さんは、翔太の成長 だから、気にならないけ ど、綾奈は多少なりね…」
翔太 「いや、母さん達じゃ なくて、父さんが…」

母 「?…」

「自分の息子の成長よ」
「何でお父さんが嫌なの? 、そんな事、あるわけな いじゃないの」

翔太 「だって」

「母さんの裸見て、そうな っちゃったら」

「父さんに、悪いし…」

「姉さんにだって…」

母 「…何、バカな事言って るのよ」

母さんが呆れ笑いしたんだ

母 「思春期の翔太が、異性 の裸見て、何も無い方が 変でしょ?」

「そのうちコントロール出 来るようになるわよ」

翔太 「…出来れば、それま で遠慮したいんだけど」

「俺一人、仲間外れも嫌だ しね…」

母 「立たせてればいいじゃ ない」

翔太 「…」

母 「そんぐらいの気構えで いなさい」

「隠そうとするから、余計 意識するのよ」

翔太 「…」

母さんは、わかってないよ……

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