《MUMEI》

何となく
楽しい事だよね

駅ビルの連絡通路とかだけど
女子と二人で話すのって


けど、ある日
噂になってたんだ

俺と間宮さんが付き合ってる、って


誰かに見られたのかな?


男子にも、女子にもからかわれたりしたんだ


翔太 「ごめんね…」
「変な噂、たっちゃって」

間宮 「私は…気に、しない けど…」

学校の廊下で話してても
からかわれたりして

ろくに話しも出来なくなってたんだ


短い会話で、その場を離れた俺達


俺、目立つの嫌いだし

なんか、学校も、
居心地悪くなって来た感じ……


帰宅した俺は、さらに
憂鬱になった


母さんと、姉さんが喧嘩してたんだ


翔太 「何なの?…」

母 「何でもないわ…」

俺にそう言った母さんは
姉さんを見て

母 「綾奈、アナタ、間違 ってるわよ」

姉 「…だとしたら」
「お父さんと、お母さんの 責任よね」

母 「綾奈!」

姉 「何よ!」


何があったかわかんないけど
二人とも、かなり感情的になってるみたいだった


姉さんが部屋に入ったきり出て来ないんだ


夕食は、母さんと二人で食べたんだ


翔太 「…珍しいね」

母 「…困った子ね」

母さん、ホントに困った顔してたんだ


夜遅く、母さん、
父さんと電話で話してたみたいだった


翌日も、まだ、母さんと姉さんが喧嘩してるままだった

姉さん、一言も、話さないんだ


母さんも、意地になってるのかな?


それとなく、母さんに聞いたんだけど


母 「ほっときなさい」

と、母さん言ったんだ


さらに、追い打ちがあった

母さん、学校に呼び出されたんだ

俺が間宮さんと交際してるって噂が弘まって…


俺も、間宮さんも
呼ばれたんだ


間宮さんのお母さんも来てた


担任 「事実関係を説明しな さい」

冷やかに担任が、そう聞いて来たんだ


俺、事実を話したんだけど
担任 「ホントだな?!」
「嘘は無いんだな?!」

「先生が聞いた話しと違う ぞ!」

翔太 「…」

なんか、バカ担任

どんな噂を聞いたのか知らないけど
頭ごなしだな…

担任 「本当の事を話しなさ い !」

なんか、俺、カチンときた
翔太 「俺、噂なんかついて ませんよ」

「先生が誰に何聞いたか知 らないけど」

「何で嘘つく必要あるの? !」

「勝手な見解で見てる先生 、おかしいよ」

「本人より、誰かの噂話し を信じるって事なの?!」
俺、かなりムカついて
担任に、そう言ったんだ


間宮 「本当です」

「相談事とかしてただけで す」

担任 「どんな相談事なんだ ?」

感情的になる担任だった


間宮 「先生に相談しても、 相手にしてくれなかった ですよね!」

「文化祭も、体育祭も」

「帰る生徒は帰るで」

「すっごく大変な思いした んですよ!」

間宮さん

担任教師に、食ってかかってた

担任教師

教頭先生の前で
俺と間宮さんにやっつけられた感じになってたんだ

タジタジの担任教師に
間宮さんのお母さんが言ったんだ


「そんな事で、いちいち呼出しですか?」

「うちの娘が、何か、悪い事したんですか?」

「駅で立ち話し、したら寄り道なんですか?」


俺、思った

間宮さん、
お母さん似なんだなって

間宮さんのお母さんも
スゲー攻撃だった

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