《MUMEI》
集会場所
「えーいいじゃないっすか〜!」


いつもの会話。


将貴は先程の木城由美との会話を忘れ去っていた。


「着きましたよ。」


気付けば行き着けのバーの前。


「サンキュ。」


林は車を何処かへ駐車するために、
兵頭と将貴だけが先に降りた。


辺りはまだ夕陽が残り、
夜になるには程遠い明るさだった。


「頭、俺の側から離れないで下さいよ!」


「はいはい。」


兵頭に促され、
将貴はこの通りには似ても似つかない、
ど派手な看板を掲げた店に入って行く。


店に入ると、
ダーツやらゲートボールやらで賑わう人だかりが出来ていた。


だが将貴と兵頭は素通りして奥のカウンターへ向かう。

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