《MUMEI》

『なっ、天童!』

余りの暴言にカッと
なる世良。


『頑張っても?はっ
、世良ちゃんは、何
を頑張ったてぇの?
この二年間、ただ東
の傍で、ご機嫌取っ
てただけじゃない?
東に嫌われない様に
ね?』


『なっ…』


『世良ちゃん、本当
に欲しかったら、た
だ指咥えて見てるだ
けじゃダメだよ。
行動を起こさなきゃ
…どんだけ好きかっ
て態度でアピらなき
ゃ…で、ダメなら押
し倒しちゃえ!』


…それは、お前だろ
?、天童の言葉にツ
ッコミを入れたくな
ったが、天童の言う
事も一理あるな、と
納得する世良。

確かに、俺は、ただ
待ってただけだった
。馬鹿みたいに、総
一郎の気が変わるの
を……。


そうだよ、変わるは
ずないよな…ははっ
…俺がそんな関係で
満足してたんだから
な……。


『天童!ありがとな
なんか、目覚めたわ
!』


『およ?じゃ、押し
倒す覚悟出来た?』


『ああ、場合によっ
ては…な!』

ニヤリと笑う世良。


『うわっ、世良ちゃ
ん、大胆発言〜、東
っち、ピ〜ンチ(笑
)』

何処までも、軽いノ
リの天童だった。

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