《MUMEI》
置いて行くモノ
姉 「久しぶりだね」

「会うの」

翔太 「うん」

姉さんと待ち合わせしたのは
昔住んでた家の近くだった

どうやら俺達の両親は
離婚間近みたいなんだ

姉さんと、色々電話で話してたんだけど

あの家が無くなる前に
一度行っとこうよ

って話しになったんだ


鍵を開け
ブレーカーを上げた

少しほこり臭い家の中に入って行ったんだ


姉 「懐かしいね…」

翔太 「うん…」

姉 「…思い出、たくさんあ るなぁ…」

翔太 「う、ん…」

姉 「翔太……泣かないでよ …私まで…」

翔太 「……うん…」


姉さんの頬にも、涙が流れてた

思い出が、たくさん詰まった家の中で

二人して、泣いちゃったんだ


姉 「…ねぇ、この家で食事 してかない?」

後ろを向いて
涙を拭いた姉さんが

明るい笑顔を作って振り返り
俺に、そう言ったんだ

翔太 「…うん」


姉さんとコンビニに行って適当に買って来たんだ

思い出話しをしながら
姉さんと食事をしたんだ


全部の部屋を廻った俺と姉さん

全ての場所に、思い出があるんだ


最後に行ったのが
姉さんの部屋

姉 「…ベット、置いて行っ たんだ」

「また、戻って来れるよう にって…」

学習机とベットは
昔のままだった

翔太 「俺もだよ…」

姉 「翔太の部屋にも、ベッ ト残ってたもんね」

翔太 「…無くなっちゃうん だね…」

姉 「そうだね…」

……

姉 「思いでは、全部、置い て行かなくちゃ」

「翔太も、置いて行ける? 」

翔太 「…そうしなきゃ」

「前に、進めないよね…」

姉 「…うん」

……

姉さん、俺の指に
自分の指を絡めたんだ

姉 「…見たい?」

「私の裸」

姉さん、突然、そう言い出したんだ

翔太 「……」

何でだろう

けど…


俺、姉さんの手を引き寄せて
姉さんを抱きしめたんだ

姉 「…」

翔太 「…」

姉さんの香がした


姉さんの温もり


俺、姉さんの唇に
いきなりキスしたんだ

姉 「…」

姉さん、何も言わないから
俺、舌を入れてみたんだ


姉さん、唇を軽く開いて
俺の舌を受け入れてくれたんだ

姉さんを強く抱きしめながら
キスをしていた

……

姉さんの、ブラウスのボタンを外した俺

姉さん、立ったまま

目を閉じてただけだったんだ

……

俺の指が震えてた

なんとか服を脱がせ
姉さんを、下着姿にしたんだ

ひざまづき
姉さんのショーツに指を掛け

ゆっくりと下に下げた

真っ白な下腹部に
薄い、真っ黒な毛が見えたんだ

やっぱ、綺麗だ
姉さんのは

……

立ち上がり、姉さんのブラジャーを外そうとしたんだけど

なかなか外せなかった

姉さん、ゆっくり
自分でブラジャーを外したんだ


姉 「…全裸だね…私…」

「翔太も脱いでよ」


俺、姉さんの前で
裸になったんだ

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