《MUMEI》

その夜、愛一郎さん
は丸山さんを連れて
帰宅した。

『おかえりなさい、
愛一郎さん。丸山さ
ん、いらっしゃい』

笑顔でお出迎え。

『ただいま、萌子』


『やあ、萌子さん。
お久しぶりです、お
邪魔します。』

愛一郎さんの後ろか
ら声をかける丸山さ
ん。

…やっぱ、二人並ぶ
と絵になるわ〜。

愛一郎さんより、少
し背が高い丸山さん
顔は、愛一郎さんよ
り硬質な眼光鋭い美
形。

普段、鬼畜眼鏡の愛
一郎さんが、丸山さ
んと並ぶと、ツンデ
レ受けに見える不思
議(笑)


…てな事を考えてい
た私は、丸山さんを
ガン見してたみたい
で……。

『あ…の、萌…子さ
ん?』

目の前の丸山さんは
何故か赤い顔。


『萌子!!』

目の前に突然、視界
を塞ぐ様に現れた掌
、それと不機嫌な愛
一郎さんの低い声。


『え?』

…あちゃ〜またやっ
ちゃいましたか?私

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