《MUMEI》
逆鬼ごっこ終了5
「つーわけで、次は負けねーからな!」


やっと薫をなだめて、振り返る


そこには


「…暁君なら、もういませんよ」

「セッ…」


セツじゃなくて


「ゆっ…」


あ、下の名前はやべーか


「…雷門、先生」

「よくできました」


『美人保健医・雷門先生』は、微笑みながら、大きく頷いた


「暁、は?」

「仮にも先輩なんですから、先輩を付けないといけませんよ」


あ、途中から、忘れてた


「暁先輩は、どうしたんですか?」

「今頃、SPと風紀が対応していると思うわよ?」


何故、疑問系?


すると、セツが俺を手招きし、薫に見えないようにメモを見せてきた


『仇はとった ミツ』


何したんだミツ!!


セツを見ると、そこに更に文章を付け加えた


『怪しい薬が塗られた針でブスッと…』


ブ、ブスッとって…


「まさか、…」


まさか、殺…


「…それは無いから、大丈夫よ」

「で、デスヨネ」

「それで、高橋君は、大丈夫? 怪我は?」

「な、無いです。それより…」


薫の股間が…


「神澤君?」

「無い」


さすがに、女装したセツには言いづらいのか、薫は首を横に振り続けた

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