《MUMEI》

「…見てるでしょ」
「ぁあ///?!」

かなたが俺の視線に気づいて後ろを向くと、可愛く膝を閉じた。

別に…見ても減るモンじゃねぇし。

むしろ減っちまうほど見つめてやりたいくらいだった。

「寒いから早く脱いでよ〜♪」
「お///」

水から上がって寒そうにしながらも、俺の着ていた服を手慣れた仕草で脱がしていく。

「待てって、寒いだろι」
「だって俺、ちっちゃい頃からココで遊んでたから武と一緒に遊びたいの〜」

だったら水着持ってくるとか、何か色々あるだろ…。

前から思ってたけど、かなたって無計画なんだよな。

思いつきで行動するっつーか、自分に正直っつーか。

でも俺は、かなたのそういう所が好きなんだよな。

「分かったよ…」

かなたに脱がされるのも何だから、自分で自分の着ていたものを脱ぐとかなたと一緒にその池にバシャバシャと入ってった。

「冷てぇ〜!!」
「わ〜たけし抱っこォ〜///」

でも入ってみて分かったのは水が透明で綺麗なのと、緑が思ったより多い。

水の中に潜ると中に小さな魚なんかが泳いでいるのが見えた。

「ぷはっ!」
「ねぇ〜見て見て〜///ぅわわι」

髪をかき上げながらかなたの声のする方に顔を向けると、滝のある方に泳いでって滝に打たれていた。

「すげえなお前!///」
「あぅあ〜ι武ィ〜!」

小さい滝でも案外勢いがあるようで、かなたを助けに行くと腕を掴んで引っ張り出した。

「危ねぇぞ〜小っちぇ頃から来てんだろ〜」
「…うん///」

滝から助け出したかなたの腕が背中に廻り、俺にぴったりと抱きついてきた。

「…わざとか?」
「ん…あったかい///」

確かに水は凍るほどではないが寒くて、もうそろそろ震えが来そうなくらい寒い…。

「もっと…あったかくして///」

そう言うとかなたは俺の体に足を絡めてきて、股間を俺の太股に触れさせてきた。

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