《MUMEI》
ギンとの契約
「ギンってあの銀髪の奴っすか?」


「何処にも属さない謎な奴が、何でまた?」


当然、将貴の言葉に困惑する古賀と中野。


そんな中、ただ日高だけが黙って聞いていた。


「ああ、奴とはある契約をしてるんだ。」


「契約?

こちらにもちゃんと利があるんですか?」


「それは勿論だ。

だが相手は情報屋。

それ相応の情報を提供しなくてはならない。

変わりにワイルドチルドレンの情報は手に入るがな。」


「しかし、それでは『黒龍』の機密が漏れてしまいます。」


中野は眉間に皺を寄せて、
渋い顔をした。


「それでお前らに相談したんだ。」


「どの情報なら提供してもええかっちゅうことやな?」

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