《MUMEI》

何やら騒がしいなぁ

夏休みも、もうちょっとで終わる

寮の人達、だいぶ帰って来てたみたいだった


喧嘩?


何事かと思って
部屋から出てみたんだ

階段に、人だかりが…


な、なっ、ぇえっ?!

パメラとターニャが向き合い、喧嘩してたんだ


翔太 「何やってんの?」

声を掛けた俺

ターニャ 「うるさいなぁ」
「何にでも首突っ込む、そ ういう所がムカつくのよ !」

ターニャに、睨まれ、そう、言われたんだ

パメラ 「女の話しね」
「ショータは黙ってて!」

パメラに、そう、言われた…

翔太 「…ごめん…」


ターニャ 「パメラと話す事 なんか何も無いわよ」

パメラ 「…嘘つき…」

ターニャ 「お節介なヤンキ ー女ね…」

「誰彼構わず寝る女と一緒 にしないで…」

パメラを見下したように言う、ターニャ


パメラ 「ターニャのsteady は 、その指かしらね」

「一人、が、好きな、ター ニャさん」

皮肉タップリのセリフだった

ターニャ 「…」

「レイプされた女のくせに …」

吐き捨てるように
ターニャが言ったんだ


パメラ 「…」

パシーン!

パメラがターニャを平手打ちしたんだ!

ターニャ 「…痛いわねぇ! 事実なんだ?!」

パメラ 「…」


翔太 「止めなよ!」
「暴力は!」


ターニャが何で知ってるのか?

とにかく、このままじゃ

二人の間に割って入った俺

ターニャ 「退いて!」
「ひっぱたいてやるんだか ら!」


翔太 「冷静になれよ」

「とにかく、落ち着いて」


ターニャの肩を押さえたんだ

ターニャ 「やらしいな!」

「触らないでよ!!」

ターニャに突き飛ばされた俺…

翔太 「うわぁっ…」


ドダダダダン…


階段から、転げ落ちたんだ
……

たいした怪我しなかったけど…

足、ひねったみたい…


パメラ、帰っちゃうし
ターニャも部屋に戻っちゃったんだ…


なんなんだょ…ったく…


……

その翌日、パメラが寮に来てたらしいんだけど

ターニャの部屋に行ったみたいだった…

……

俺、母さんに呼ばれてたから

出掛けたんだ


ちょっと心配だったけど、
俺が、どうこう出来る事じゃないのかも…しれないし……

………

母さんの家

…他人の家みたいに感じる
落ち着かない


父さんからも、聞いてたけど

正式に、離婚するって話しだったんだ

…母さんと、俺

名字が変わるんだな…

俺は、父と同じ
佐久間

母さんは、旧姓の
桜庭

に、なるんだ…


なんか、どうでもよかった

いまさら、何が変わるわけでもないし


母さんが、なぜ、俺を呼び、そんな話しをするのかも、わからなかった

父さんから聞いてるの
知ってるはずだしね


離婚の理由は
父さんの浮気

知らなかった事がひとつあった

父さんの
浮気相手、妊娠したんだって…

相手の女性から
母さんに電話が来たんだって…

泥沼だよね

母さんの気持ちもわかるし

仕方ないよね


俺、黙って聞いてたんだ


テーブルには灰皿があった
母さんの家に

俺の知らない誰かが来てるんだね


母さんが、幸せなら
それでいいよ

俺、

誰にも迷惑掛けたくないしね

……

姉さんに、会いたくなかったから
適当に理由付けて
とっとと帰ったんだ


母さんの手料理

食べる事、もう無いのかもしれないな…

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