《MUMEI》

ようやくキスから逃れた由里香。


身体は上昇仕切って、
頭までぼーっとする。


「はい、じゃ頑張れ。」


青のシャーペンを渡される。


「ずるいよ。」


あんなことされたら断れなくなるの分かってる癖に!


由里香は軽く将貴を睨むと、
教科書を手に取った。








〜・*・〜・*・〜〜・*・〜・*・〜〜・*・〜・*・〜


そうしてどれくらい経っただろうか。


気付けば12時を回っていた。


「あー疲れた。」


2人は脱力し、
その場に寝転がる。


「サンキュー、由里香。

おかげで助かった。」


爽やかな笑顔で礼を言う将貴に、
由里香の心臓は飛び跳ねた。


本当、高校生とは思えないくらい、
フェロモン放つんだから!

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