《MUMEI》 うわ…私ったら何考えてるんだろ。 高揚させた顔を見られまいと、 顔を背けた。 だがもう遅かったらしい。 視線を感じて顔を上げると、 将貴の視線と絡み合う。 目が合った途端、 将貴は爽やかな微笑みから悪戯な微笑みに変わった。 「何? 俺の体に欲情した?」 ジリジリと由里香に近付いて行く。 「違うわよ。」 「ホントに? 顔赤いけど?」 う……。 痛い所を突かれ、 由里香は言葉に詰まった。 「図星だろ。」 将貴はニヤリと微笑むと、 いきなりあくびをした。 「あー、眠い。」 「もう寝る?」 「ああ。」 将貴はいつの間にか大の字になって横になっている。 由里香はくすりと微笑むと、 体を起こした。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |