《MUMEI》
交流会・食事会直前2
と、忘れるとこだった


「雷門先生」

「ん?」

「心配して来てくれて、ありがとう」


礼はちゃんと言わねーとな


「いいわよ。またね」

「うん、て、痛っ!」


引っ張ってた二人の力が強くなった


「そんな愛想振り撒いて無いで、早く行くよ」


朗先輩の言葉に、薫は深く頷いた


「別に、振り撒いてなんか…」

「いいから、行くよ」

「早く」


ヤケに息ぴったりだな、二人共


感心しながら、ステージ裏に到着すると


「お疲れさまでした」

「俺を待たせるとはいい度胸だな」


朗先輩のように、私服のイケメン二人が俺達を出迎えた


いや、俺様会長は、わかるよ?


私服でも、イメージ変わらねーし


けどさ、最初に俺に声をかけてくれた


この、儚げな美人は…


「もしかして、成瀬先輩、…ですか?」

「や、やっぱり、これ。似合わない?」

「いえ、お似合いです。似合い過ぎて最初誰だかわかりませんでした」

「え!? そ、そそんな!」


いや、マジで


普段顔あんまり見せないのは、襲われない為の対策だと思うほど


それほど綺麗な顔を、成瀬先輩はしていた

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