《MUMEI》

一応問う形にはなってはいるものの
どうやら知っている様で
向けられる笑みが、何となく悔しかった
「……大吾、アンタ今日晩御飯抜き」
「はぁ!?なんだ行き成り!訳わかんねぇっての!!」
「うるさい、馬鹿ぁ!私だって毎回好きで迷ってる訳じゃないんだから!」
八当たりに喚き、岡本は平田を台所から追い出してしまう
すっかり機嫌を損ねてしまったらしい岡本へ
平田は面倒だと言わんばかりに、しかめっ面で髪を掻いて乱した
「……大吾ってさ、女の子と付き合った事とかないの?」
その様子を伺っていたらしい小森が呆れたように呟く
だが平田は何を答えて返す事もせず
後は任せた、とその場を後に
部屋を出る、寸前
小森が改めて平田を呼びとめる
「ね、大吾。明日だけど、ちょっと僕に付き合ってよ」
「は?明日?」
「そ。タマちゃんの卒業式が終わってから、此処でパーティ−しようかなっておもってさ」
「パーティ―、ねぇ」
「タマちゃん巻き込んでの大騒ぎ、楽しくなると思うよ」
「楽しむ方法は?」
「何でもあり」
好きにやって構わない、と小森が笑えば平田も返す様に笑みを浮かべ取り敢えずはその場を後に
「大吾の奴、やり過ぎないといいけど」
しかし最早手遅れで
小森は苦笑に肩を揺らすと
台所で夕食の支度に忙しなく動く岡本を暫く眺め
暫くはそっとしておこう、と同じくその場を後にした……

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫