《MUMEI》

「将貴?」


「んー?」


「ねぇ聞いてる?」


「んー―――」


嘘…まさか!?


将貴の横で真理香は顔だけ上げる。


えぇ!!


将貴は寝ていた。


「ちょっと!」


由里香はすかさず揺り起こそうとするが、
ふとその手を止めた。


気持ち良さそうに寝ている将貴。


今日は新しい学校、集会のこともあったし…疲れたよね。


愛しそうにその無邪気な表情を見つめる。


また今度にしてあげるか…。


由里香は将貴の胸に顔を埋めて、
規則正しい寝息を聞きながら目を閉じた。

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