《MUMEI》

スヤスヤ眠るターニャ

俺、その横で寝ちゃってたんだ

……

目を覚ました時

ターニャが洗濯してたんだ

ターニャ 「おはょ…」

「何か、私、迷惑掛けたみ たいだね…」

「シャワー借りたよ…」

「下着の替えは、鞄にあっ たから…」

翔太 「うん…」

背伸びをした俺

ターニャ 「裸だったね、私 …」

翔太 「うん、裸にした…」

ターニャ 「…汚しちゃった から?」

翔太 「うん…」

「ごめん…嘘…」

「俺、ターニャにやらしい 事した…」

ターニャ 「…射精、しなか ったの?」

翔太 「…」

ターニャ 「…出された後… 無かったから…」

翔太 「その、つもりだった …理性吹き飛んで…」

「言い訳しないよ…」

「俺、ターニャを犯そうと したんだ…」

「意識の無い…ターニャを …」

「最低だよね…」


ターニャ 「少し、覚えてる よ、翔太が、私を裸にし てるとこ」

「あっ、脱がされてるって …わかったょ…」

翔太 「…」

ターニャ 「…電気、つけた よね?」

翔太 「うん…ターニャの裸 、見たかったんだ」

ターニャ 「…そっか…」

それから少し、よそよそしくなったターニャだった

そうだよな

あの、バカガキ達と、俺、同じ事したんだよな…

自己嫌悪…


凄い、自己嫌悪だ…


夕方、タクマさん達が来たんだ

車を取りに

アミさんが、心配そうに、ターニャを見てた


ターニャ 「アミ、私なら大 丈夫だよ」

「翔太は悪い人に成り切れ ないみたいだから…」

「私、ここに残るね」

「翔太の話し、まだ、聞い てないから…」

ターニャ、俺を遠ざけてるって思ったのに

何で、…

残るって…

ターニャ 「いいよね、翔太 、結論出るまで居ても…」

翔太 「うん…」

何か、ターニャ、強い口調だったんだ


タクマさんと、アミさん

何かを察して、直ぐに帰ったんだ

ターニャが強い自己主張するなんて

俺でもわかるよ

何か、あるんだって…

……何だろう…

ターニャ…


ターニャ 「私の話しはだい たいしたよね」

「翔太の事、知りたいの」

翔太 「…うん」

きちんと話せば、きっとターニャに嫌われる

気違い呼ばわりされるかも…

タクマさんや、アミさんにまで

けど、このままじゃ

俺、ターニャを汚しちゃう……

腹、決めなきゃ…

ターニャ、こんな俺を、
好きだって、言ってくれたんだ

せめて、誠意を持って…

…嫌われなきゃ…


翔太 「何から話せばいい? 」

ターニャ 「パメラは遊びだ ったの?」

翔太 「…他に、想う人が居 たから、遊びだよね」

ターニャ 「黒人の子と、寮 でした?」

翔太 「…したよ…何で知っ てるの?」

ターニャ 「真上だよ、私の 部屋」

「生理痛が酷くて休んだの ……聞こえたの…」

翔太 「そっか…」

ターニャ 「想いをよせてる 人ってどんな人」

翔太 「…」

「姉さんだよ…」

「血の、繋がった姉さんな んだ…」

俺、そう言ったのに

ターニャ、顔色ひとつ変えなかったんだ…

……

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