《MUMEI》
眼鏡男の謝罪
翌日の夜
ターニャと二人で
タクマさんの車を持って行ったんだ

アミさんの店まで


お店の駐車場に、車を入れようとした時だった


タクマ 「翔太」

翔太 「あっ、タクマさん」

タクマ 「アミ、もう終わる からさ」

「ちょっと、付き合えよ」

「あまり、楽しい事じゃな いけどさ…」

タクマさん、そう言ったんだ

……

仕事を終えたアミさんを乗せ

行った場所は
アミさんの実家だったんだ
アミ 「上がって…」

ターニャ 「…」


デカイ家だった

金持ちなんだな、アミさん家

アミ 「両親は旅行中よ」

「バカが一人、帰って来て るの…」

「ワビ、入れさすから…」

……

アミさんの弟

あの、眼鏡君が正座して待ってたんだ


ターニャに謝ってた、アミさんの弟

ターニャ、一言も口聞かなかったんだ

ターニャに、何か渡してた
ハードディスクかな?

ひたすら土下座してたアミさんの弟


ターニャが一言だけ言ったんだ

ターニャ 「帰ろう、翔太」

……

玄関を出ると
アミさんとタクマさんが追い掛けて来たんだ


アミ 「そのハードディスク に全部入ってるんだって」
「コピーは無いって…」

「…許せないのは、わかる 、いいの、それは…」

「そんなのまで有るなんて …知らなかったから…」


ターニャ 「…見たの?」


アミ 「…少しだけ…」


ターニャ 「惨めね…私…」


アミ 「…」


タクマ 「飯、食いに行こう ぜ」

ターニャ 「そんな気分じゃ ないわ…」

アミ 「ターニャ…」


ターニャが、一人で歩いて行ったんだ

翔太 「忘れ物だよ」

そう、ターニャに声を掛けたんだ

振り返ったターニャに

俺、腕を出したんだ

翔太 「俺を置いてくなんて …」

ターニャに腕を組ませたんだ

ターニャ 「…」

翔太 「んじゃ、帰るね」

タクマさんとアミさんにそう言って

ターニャと歩きだそうとしたんだ

ターニャ 「翔太…」

翔太 「ん?…」

ターニャ 「……まだ、忘れ 物ある…」

ターニャ、そう言って
アミさんの家に戻ったんだ

眼鏡君の前に行ったターニャ

眼鏡君、顔を強張らせてた

ターニャ 「アンタなんか、 親戚でも何でもないわ」

「二度と、私の前に現れな いで!」

「もう一人の人にも言って おいて…」

……

ターニャ、そう言って

俺の腕を取って
家から出たんだ


タクマ 「送るよ」

タクマさんに家まで送ってもらったんだ

……

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