《MUMEI》

外灯の明かりが、関西弁の男を淡く照らす



ホスト?



高そうなスーツに胸をはだけさせたシャツ


チャラチャラでキンキラな腕時計や装飾品


肩まで伸びた金髪は、ふわりと無造作に整えられている


ん?片方の眼だけカラコンを入れているのか?


右眼だけ碧い




「残念やったね。ボクが来たからには、好き勝手させへんよ」


そう言うと、化け物の肩をポンポンと叩いた


《貴様ッ何者ダッ!?》



「えっ?ボク?ボクの事は、どうでもええがな。どうせ…キミ、すぐに死ぬんやから」


《なッ!?》


「ボクってケチやから、冥土の土産やんのも惜しいてしゃーないんや」

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