《MUMEI》
二次面接
僕は今年の11月に25才になる予定の男

夏目浩将
(なつめひろまさ)

今日は8月17日。
夏真っ盛りな午後17時38分。
気分は最悪だ。

着慣れないスーツを脱ぎ捨てた。


さかのぼる事四時間前。

浩将は一人暮らししている部屋から電車で片道一時間半弱の都市にあるIT会社にて営業部門の二次面接を受けていた。


面接官
『それで夏目君は本気なの?』


夏目
『はい!もちろん本気で頑張ります!』


面接官
『わかりました。これで面接は終わります。お疲れ様。』


夏目
『お忙しい中お時間をいただきありがとうございました。是非宜しく御願いします。』


面接官
『はい。お疲れ。合否は後日連絡するから』


明らかに面接をする態度ではなかった。
夏目は初めて言葉を交わした瞬間から圧迫面接だと確信し臨んだ。


筆記用具持参の二時間の予定の面接は一時間の面談で終わった。


落胆しながら浩将は帰路についたのだ。


圧迫面接に対して怒りを覚えたのでは無く、圧迫面接で自分を最大限アピール出来なかった事に怒りを覚えた。


浩将は今年3月に四年間勤めたアパレル会社を病気で退職し、4月からリハビリを兼ねて土建のアルバイトをしていた。


浩将は1月に新型インフルエンザにかかり上司から休む事を許可されず朝から夜中まで働き、ウィルスが腰に入り重度なヘルニアを患い体の左側は痺れて動けなくなったからだ。
2・3月と入院と治療を受け、完治させた。


だが、自身はインフルエンザにかかり休めずアルバイトにまでインフルエンザを移し自責の念にかられている時、上司もインフルエンザにかかり一週間以上休みを取った事に憤りを覚え退職を決意した。


今考えれば勢いで退職した事を後悔している。


体が動けなくなっても働くべきだった。


4月からは友人の経営する土建屋にアルバイトとしてリハビリしながら入社した。

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