《MUMEI》

最近、ターニャ、
頻繁にアミさんと電話してた

俺に聞かれたく無いのかなぁ

いつも、アミさんと電話してる時は、
離れて電話してるんだ

長いときなんか1時間以上も話してるんだ


俺、平日の昼間
タクマさんに頼まれてバイトをしてたんだ

タクマさん、ショップ経営者なんだ

元は商店街の店の跡取りだったんだって

今は、5店舗のオーナーだって

やり手だなぁ

中国や台湾で契約生産して雑貨や洋服を輸入販売してるんだって

大手と価格競争するのは大変みたいで
人手も足りないんだって


俺、倉庫の仕分け、各店への降ろし作業をしたんだ

かなりハードだった

朝10時から、夕方4時までだけど
休憩時間もあまり無かったんだ

他の人は、休憩してるのに……

人不足って言ってたけど

これじゃバイトやパートさん
辞めちゃうよね


人生初のアルバイトだし
文句言わず働くかぁ


夕食を食べた後
少し課題やら何やらやると
もう、グッタリだったんだ

ターニャがいちゃいちゃしてきても
俺…途中で寝ちゃったりしちゃって…

ターニャ、めちゃ御機嫌斜めにさせちゃったんだ

俺だって、エッチしたいけど…


エアコン無い場所の作業は、かなり身体に来るんだよなぁ…


まぁ、俺、虐めにあってるだけなんだけどね

倉庫の責任者の
高崎さん

マジ、ムカつく人なんだ


高崎 「オイ、翔太!」
「まだ仕分け終わってねー のかぁ!」

「トロイ奴だな…」

「休んでないで、やっとけ よ!」

翔太 「はい」

「……」

仕事って、辛いなぁ…


その日の夜から
微熱が続いたんだ

食欲が無い

夏バテかなぁ?

けど休めない

タクマさん言ってたもんなぁ
この夏のセールが勝負だって

俺だって、少しは約に立たなきゃ


んで、タクマさんとアミさん
仲直りさせるんだ


ここ、何日か
夜7時ぐらいまで作業してたんだ

まったく終らないんだもん……

バイトを終えた俺

何か、身体が変だった


自動販売機でポカリ買って飲んだんだけど

……

ターニャ 「翔太…」

翔太 「あれ?…ターニャ… …どうしたの?」

ターニャ 「大丈夫?」

「顔色、悪いよ…」


ターニャ、心配して
俺を迎えに来たんだって


ターニャに手を借りて
歩き出した時だった


高崎 「なんだ、まだ、居た のか、翔太」

「ん、何、その娘?」

「彼女か?」

「外人じゃねーかぁ」

翔太 「お疲れ様です」

「ちょっとへばっちゃって …」

高崎 「だらしねーなぁ」

「ったく、トロイ奴だ」

「明日、遅刻すんなよ!」
翔太 「はい…」

………

ターニャ 「何、あいつ…」
翔太 「ぁは…何処にでも居 るよ…あーいう人って」

ターニャ 「ホントに大丈夫 ?、お昼も食べる時間無 いんでしょ?」

翔太 「大丈夫だよ」

ターニャ 「うん…、帰ろう …歩ける?」

ターニャに手を引かれ
電車に乗ったんだ

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