《MUMEI》

シーツが新しくなってた

ターニャ 「変えたょ…汚れ てたから」

翔太 「…」

ターニャ 「聞かないでよ! ……もぅ…」

翔太 「うん…」

ターニャ 「……」

ターニャを、腕枕しながら抱きしめてたんだ


ターニャ 「…あのね」

「私の両親ね…」

「親戚どうしなの…」

翔太 「えっ?…」

ターニャ 「…私が、出来ち ゃってね」

「ロシアで産めないから、 日本に来たんだ」

翔太 「…」

ターニャ 「それに、お母さ んは、ウクライナ人なの」
「昔はソビエトって連邦国 家だったんだけど…」

「今は別の国なの」

「…ウクライナを、よく思 わない人って居るんだ」

「年配者の中にはね…」

「…だから、私の両親は、 駆け落ちなんだよね…」

「アミのお父さん、日本で 社長やってるから」

「それを頼って、ワーキン グビザを、取得して、日 本に来たんだって」


ターニャ、だから、肩身の狭い思いを、してたんだな

ターニャ 「……隠してたわ けじゃないよ…」

「けど…話しちゃたら…」

「翔太、お姉さんの所に戻 っちゃうかもって…」

翔太 「んな事無いよ」

「もう、ターニャに肩身狭 い思いはさせない」

「ターニャの、お父さんに 会いに行こう」

ターニャ 「えっ?」

翔太 「連絡してみて」

ターニャ 「…う、うん」

翔太 「ターニャ、ずっと、 俺の側に居てくれよな」

ターニャ 「うん…」

ターニャが、しがみつくように
抱き着いて来たんだ

俺、ターニャの髪を撫でながら

ターニャの温もりを抱きしめてたんだ


ターニャは、俺が守るんだ

そう、心の中で、叫んでたんだ

………

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