《MUMEI》 △夕食に初恋の人を青椒肉絲にして食べていると、インターホンが鳴った。扉の穴から見ると直角三角形の豚紳士が立っていたので、ドアを開けた。豚紳士は青椒肉絲に豚肉が使われていないことに喜び、二等辺三角形になった。二等辺三角形も45°なら直角だと言うと、豚紳士は笑った。音階をわっかにし、ドミソの和音を引っ張ると直角三角形になると教えてくれたのも彼だった。彼のエスプリのきいたジョークにわたしも笑った。するとわたしも直角三角形になった。何故わたしが三角形になったのかを尋ねたら、三点以上でないと椅子は立たないからとわけのわからないことを言った。直角は必要なのかと聞くと、豚紳士はペガサスになりたかったのだと言った。ペガサスはわたしも望むところだったので、直角三角形の√3に思いを馳せることにした。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |