《MUMEI》

タクマさん、
何も返事しなかったんだ


アミ 「ねぇ翔太、」

「ターニャを責めないでね 、」
「私だって、他の男に中出 された事あるんだよ」

「…ターニャは、自分の意 思じゃなかったんだから …」

翔太 「うん…」


そっか、それが言いたくて、俺に向かって話したんだ…アミさん…


ターニャ 「責められたりは してないよ」

「翔太、バカが付くほど優 しいからね」

「…翔太にとっては、不愉 快な、事なんだろうなぁ って……私が思うだけ…」

アミ 「ねぇ、翔太」

「私の恥ずかしい話し聞い たんだから、アンタも答 えなさい」

翔太 「な、なにを?…」

アミ 「その事と、タクマと の事と」

「どっちが嫌?」

「どう、納得してるの?」

「本音を聞かせて」

翔太 「…本音?…」

アミ 「うん…」

「だれかが傷つくとか、不 愉快になるとか、関係無 く、…翔太の心の中を聞 かせてよ…」

「ターニャと…私達に」


翔太 「…」

「アミさんの、弟達の事は 、…」

「…ターニャを苦しめてた のが許せない」

「後々まで…追いかけ回し てさ…」

「身勝手過ぎるよ、…」

「ターニャが苦しんでない なら、俺の中の、この気 持ちも、楽になるかな」

アミ 「…あんな奴らに、タ ーニャが、ヤラレちゃっ たんだよ?」

「それは許せるの?」

翔太 「…俺と、こうなる前 の事だからね」

「…DVD、見たんだ」

「ターニャと一緒に…」

「あんなのセックスじゃな いよ」

「ただ、ターニャを軽く扱 ったってのは…許さない」
「何があってもね…」

「たとえ、アミさんの弟で もね…」

アミ 「……」

翔太 「…タクマさんとの事 はさ、ターニャが、自分 の意思でした事じゃん…」
「…だから、嫉妬はするけ ど…」

「特に、どうこうは無いよ …」

アミ 「ホントに?」

翔太 「ターニャは、好きだ ったから、そうしたわけ だしさ」

「アミさんは、面白く無い だろうけど…」

アミ 「タクマは知ってるん だよ、ターニャのアソコ を」

翔太 「昔の彼氏って考えれ ばさ…」

「そんなにはね」

ターニャ 「それ、今の答え でしょ?」

「前は、違ったよね?」


翔太 「…うん」

「俺ね、ターニャに凄く愛 されてるって、実感ある んだ」

「だからかな」

「もっと、時が経てば、も っと、薄まるよ」

「変な嫉妬なんかね」


アミ 「そっか…」


タクマ 「ターニャは?」

ターニャ 「?…」

タクマ 「その二つの出来事 を、どう思ってるんだ?」

ターニャ 「私?…」

「そうねぇ…」

「…何、言っても許される のかな?」

ターニャ、少し考えてから、話したんだ

ターニャ 「あんな、クズ男 達に、身体…」

「やっぱ、腹立つよね…」

「私の身体に触れられるよ うな人じゃないって思っ てるから…」

「プライドかな?」

「汚点だね、私の人生の」

「いまさら、どうしようも ないし、翔太が優しくし てくれてるから…」

「棚に上げちゃうの」

「ズルイ女だよね…」

「けど、過去は返られない もん…」


「だから、忘れる事にした の…」

「悔しさや、怨み、みたい な感情と一緒に」

「出来事、その物をね」

「…しまい込んで、蓋閉め ちゃうの…」

……

ターニャ、そう言ったんだ

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