《MUMEI》
遊園地ー失格?ー
「あー!!遅いよ歩雪くん達!!」
「そーだよ!!何してたんだよ〜!!」
ぶーぶーと今宵達はやって来た歩雪達に文句をたれる。
「何してって・・・・・・。あんた達を探してたんだけど」
「へ?ジェットコースター乗るって言っただろ。ね、今宵ちゃん!?」
「ね〜」
歩雪に対してあっけからんと答える2人に、秋葉が喚き散らした。
「あんた達ねぇ!!あたし達がどんだけ歩かされたと思ってんのよ!!」
「こんなことになるなんて思わなかったけど」
今日は土曜日。
居場所を聞いていても人ごみには勝てなかったのだ。
「あーごめんね〜。でも歩雪くん達の分もちゃんと並んどいたから!!」
「そうそう!!ほら並んで!!」
「あんた達どんだけマイペースなら気が済むのよ!!」
今宵は無理矢理2人を列に並ばせながら考えた。
騒ぎすぎて歩雪くん達のこと置いてきちゃったんだ。
私って本当に忘れっぽいというか何というか。
よりによって秋葉ちゃんと歩雪くんを2人にしてくるなんて・・・・・・。
女の子失格?
・・・・・・がーん!!
今宵は自分で考えたにも関わらず、ショックを受けた。
今宵とは反対に紘は嬉しそうに声をあげている。
「ほら!!オレらの番だぜ!!レッツゴー!!」
「あんたホントにガキみたいね」
紘と秋葉が進んで行くのを見て、歩雪は今宵に声をかけた。
「こー。行くよ」
「う、うん!!」
とりあえず、楽しむって決めたんだから!!
時間がもったいないよね!!
立ち直った今宵は前にいる歩雪の背中を追いかけた。
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