《MUMEI》
交流会・サプライズ5
俺と生徒会役員が小声で口論?している間に、一般生徒はワルツを踊る準備を終了していたらしく


雫先輩の宣言後


全員が、優雅にワルツを踊り始めた


さすが、お坊っちゃんとお嬢様の集まり


皆、当たり前に踊ってる


その中でも特に輝いていたのは


ステージ上にいる、会長と晴香先輩


それに、朗先輩と、雫先輩の二組だった


踊り始める前は険悪だった二組も


ワルツが始まると、すごく息が合ってて


なんつーか


お似合いのカップルに見えた


「別世界、だよな」


何となく、疎外感を感じた


「そんな事、無い」

「…薫?」


それまで黙って俺の隣に


いつの間にか、いた薫が口を開いた


「バ会長とナルシーは、しらないけど」


グイッ


「うわっ」


薫は俺を急に引っ張って


「俺と、誠は、…違わない、よ」


そう言って、抱き締めてきた


「な、に、言ってんだよ」


お前だって、お坊っちゃんじゃねーか


お前にだって


お似合いの、お嬢様がいるんだから


それは、更生の為に、応援しなきゃいけない事


なのに


何故か、少しだけ、胸が痛んだ、気がした

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