《MUMEI》
交流会・サプライズ8
神澤 薫視点


さっきの誠


最高に、可愛かった


踊れないのも


女の子扱いされて戸惑ってるのも


女の子だとバレてるって焦ってるのも


全部、可愛い


大丈夫、俺は、誠の味方


誠が困る事は、しない


けど


誠に近付くのは


誠に下心を持つ連中は


皆、敵


それにしても





バ会長もナルシーも鳳凰寺も寮長も、変態も


このくらい、楽なら


俺が威嚇すれば、誠に近付かない、楽ならいいのに


誠は、可愛過ぎるから


厄介な連中にも好かれるから


不安に、なる


「あ」

「…」


それと、もう一つ


誠を好きか嫌いか、よくわからない


不気味なヤツが、いる


「僕と、踊ってくれる?高橋君」

「え? いいのか? 会長とは…」

「いいんだよ。僕なら、男役教えてあげられるから、踊ろう」


俺が睨んでも、平気な顔して、誠を誘う、コイツ


バ会長のセフレの、相楽 歩


俺は、コイツが苦手だ


何となく


不気味、だから


俺の、本能が、コイツは危険だと、告げているから

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