《MUMEI》

アンタみたいに高カロリーものばっか食べてたら、アタシの体重は増えるし!

「ふぅん…。でもオレ、いっしょのもの、たべたい」

「太るから絶対イヤ」

「オレは、きにしない」

「アタシは気にする。つーかそれ以上言ったら、マジ首しめる」

「ひっ!」

アタシの殺気にビビッたのか、その後は大人しく間食した。

…パンケーキ3枚を。

顔をしかめつつ、皿を流し場に持っていく。

自動食器洗いがあるから、汚れた食器をセットすれば良いだけ。

楽だなぁ。

「ねぇ」

「んっ? って、うわっ!」

声をかけられ振り返ったら、すぐ後ろにアイツがいた。

しかも思いっきり不機嫌そうな顔で。

「なっ何? どうしたの?」

学校に行きたくないんだろうか? それとも作っていた芸術品が、上手くいっていない?

「なんか、ようす、ヘン。イライラ、してる?」

「きっ気のせいよ! それより早く学校へ行きましょう」

「がっこう、やすむ」

あっ、やっぱり…。

行きたくないという時は、ムリには行かせない。

…暴れるから。手が付けられないほどに。

「じゃあ先生に連絡を…」

「そのまえに、みせたいもの、ある。こっち」

いきなり手を掴まれ、引っ張られた。

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