《MUMEI》

「ごせん!?」

明智が読み上げた数字に山男が目を見開く。

「リキ。驚いただろう。俺がまだはっきりと覚醒していないスレシルの所に飛んできた理由はこれだ。スレシルで五千。これは異常な値だ。」

「善彦ですら…1800程度だったはず…」

「…??」

「それで未覚醒だっていうのか…」

恐らく、5216という数字は、自身の能力の何かを表す数字なのだろう。とは予測出来た明智だが、その数字がどの程度の物なのかピンと来ない。
なんだか、異常な値という事は目の前の2人の会話で想定は出来た。特に山男の驚き様は明智をさらに疑問の渦へと誘っていく。

「分かっていないようだな。」

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