《MUMEI》
遊園地ーペアー
「は〜楽しかったな!!次はどこ行く?」

紘はニコニコと笑みを浮かべながら伸びをする。

「あんたね〜。ジェットコースター全種類制覇しておいてよくそんなこと言えるわね・・・・・・」

もう疲れたわよ、と秋葉が呆れてみせる。

「え〜!?もう疲れちゃったの、秋葉ちゃん!!」

「こーも琴吹と同じ感覚なんだね」

歩雪も呆れたようにため息をつく。

「そうかなぁ?楽しかったけど」

今宵はちょこんと小首を傾げる。

歩雪くん達はジェットコースター嫌いだったのかな?

そしたら言ってくれたらよかったのに。

「ほらほらほら!!!休憩終わり!!次はあそこ行こう!!」

「え、どこどこ!?」

「あそこ!!」

今宵はうきうきとしながら紘が指を指す方向を見ると、そこには・・・・・・。

「お、お化け屋敷〜!?」

「そ♪おもしろそーだよな!!」

今宵の視線の先には、雰囲気が存分に漂うホラーな館がそびえたっていた。

思いっきり笑みを浮かべる紘とは反対に、今宵の顔はどんどん引きつっていく。

冷や汗が伝うのが分かる。

ど、どうしよう・・・・・・!!

あんなところに入ったら夜寝れないよ!!

っていうか無事にあそこから帰ってくる自信が無い!!!

「こ、琴吹くん、あそこは・・・・・・」

「え〜!?今宵ちゃんもしかしてお化け嫌い?」

「へ〜。いいこと聞いちゃったわ。あそこ、行きましょうか♪」

「えぇ〜〜!?」

半べそをかきそうな今宵に、紘と秋葉はニヤッと悪魔の笑みを浮かべる。

今宵は助けを求めて歩雪の方向く。

「ふ、歩雪くん〜!!」

「いいんじゃない?」

「え〜!!歩雪くんまでそんなこと言うの〜!?」

そんなぁ〜!!

頼みの綱が切れた今宵は、ため息をついた。

「心配すんなって今宵ちゃん!!オレが守ってあげるから♪んじゃ!!ペア決めますか!!」

「いいわよ。歩雪くんと一緒に入りたいわ〜!!コトじゃ役にたたなそうだし」

「なんだよそれ!!」

「ごちゃごちゃ言わない!!ほら、決めるわよ。せーの!!!」

秋葉の掛け声に合わせて、各々手を出す。

その結果・・・・・・。

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