《MUMEI》

県営武道館。


通路。



「たった2点差かい…」



想像以上の苦戦を強いられる試合展開に、


聖龍高校の選手たちは心中穏やかではなかった。



「まぁ…


俺もこんな試合展開になるとは思ってなかったけどよ。


認めよ〜ぜ。


千葉雅也。


あいつは今大会最大の壁だ。」



他の選手とは対照的に、


二ノ宮は着いた様子であった。



「まぁお前らにとってはいい経験なんじゃね〜の?」



桜井も同様である。



「全国行きゃああいうプレイヤーとぶつかることあるし。


千葉とは何回か試合したことあるけど俺は未だにあいつのプレーは興奮する。


お前らもそろそろ壁の越え時なんじゃね?


ここで満足してたら上はね〜よ。」



「…」



返す言葉がなかった。


スタメンの選手たちだけでなく、


ベンチも含めてだ。


言葉遣いは普段の桜井だが、


その言葉からはいつもとは違う真剣な様子が伝わっていた。



(さすが…)



そしてそれを黙って聞く二ノ宮。


同等の相手が現れた。


その中で改めて確認するチームメイトの強さ。


二ノ宮・桜井の2人は今それを再認識していた。

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